2014.2.7
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宮城県美術館
パウル・クレーとヴァシリー・カンディンスキーのコレクションが主軸。シュール系もたまに見るとイイ。明るい絵はね。暗いやつはあまり好きではない。でも今回は気分がマッチしたみたいで、クレーの「老いたる不死鳥」は、邦題のインパクトも含めツボった。
それより日本の前衛画家「宮城輝夫」の絵が大好きになった! ←過去の展覧会のポスター。かわゆい前衛。
「佐藤忠良記念館」が併設。佐藤忠良は宮城県出身の彫刻家。でも絵本『おおきなかぶ』の挿絵のほうが馴染み深いのでは。
自分の子供をモデルにした作品も多く、温かい人柄を感じさせる。でも印象に残ったのは「ジーパン」という作品。裸婦像、ではなく、”ジーパンだけ像”。見ればジーパンを身につけ上半身裸の女性像はこの他にも数点。私はかねてより、女性を美しく見せるのは「裸にジーパンだけ」説を信じていたが、唐突に同意者を得た思いだ。
彫刻作品は多く、「アリスの庭」と銘打たれた中庭には、シュールな作品が並ぶ。中でもイギリスの作家バリー・フラナガン作の「野兎と鉄兜」、でかくて変でお気に入り☆
カフェスペースも好み。朝ごはんの替わりにケーキを食べていいなんて、オトナって最高だ。うらやましいだろう。しかし仕事なので長居はできん。 気になる注意書きはあったが、宮城県美術館、ちょうオススメだ。
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カメイ美術館
企業の私設美術館で、ビルの6・7Fにある。7Fの絵画の展示はグダグダだが、6Fに降りるとすごい。
見えるだろうか。並んでいるのは、この会社の理事・亀井昭伍のコレクション「こけし」。
こけしは江戸末期には作られており、方言でさまざまな呼ばれ方をしていたが、昭和15年に宮城県鳴子温泉で「全国こけし大会」が開かれ、その名が定着した。大きく11系統に分けられ、「土湯系」「蔵王系」「鳴子系」など土地や師匠により作風が違う。
と、ちょっとしたこけし博士になれそうな無料の案内ももらえる。中にはこんな記述も…
「子を消すというところから派生してきたという人も一部におりますが、全くの俗説に他なりません」
こけしに対する愛情しか感じない。
そしてこけしの展示の反対側には…
1万4000の蝶。これは代表者・亀井文蔵のコレクション、の一部。自身が採集したものも含め、16万頭以上お持ちだとか。
蝶も綺麗だが、素晴らしいのは情熱的な解説文。「この蝶を見つけた時は失神しそうになったのではないか」「網に収めた時は手が震えた」…愛情しか感じない。
カメイ美術館、ちょうオススメだ。
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仙台メディアアーク
仙台メディアアークという公共施設で、活版印刷に関する展示も見た。小じんまりとした展示だが、紙メディアを愛する者としては見なければなりますまい。『銀河鉄道の夜』でジョバンニがしていたバイトを思い出し、じーんとする。
このちまちました文字を組んで印刷していたなんて、気の遠くなるような話だ。
この施設の中には、美術の展示室のほか、市の図書館もある。
「3.11文庫」と名付けられた大きな書棚が3列ほどあり、震災に関する書籍が集められていた。震災の写真展示も常設の模様。
まだまだあるぞ仙台。
さて、このエメラルドグリーンにドッギャァァーーンと輝くビルは何だと思う?
「花京院郵便局」だ。
『ジョジョ奇妙な冒険』に出てくる「杜王町」の舞台となっただけあって、他にも「広瀬通」など、ファンにはグッと来る地名も多数。
「荒木洋服店」も見つけたぞジョジョーッ(作者との関連は不明)。写真を1枚撮った途端、携帯の電源が切れたのは、おそらく何者かによるスタンド攻撃だ。
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