2016.3.7

MIKA
★公式サイト(英語)
★公式サイト(ユニバーサル)
※音が出ます

MIKA

Life In Cartoon Motion (2007)



MIKA

The Boy Who Knew Too Much (2009)



MIKA

The Origin Of Love (2012)



MIKA

No Place In Heaven (2015)

MIKAのライブに行ってきた。

 2月18日にNHKホールで行われたMIKAのライブに行ってきた。大好きなイギリスの歌手なのだが、その経緯というのがちょいミラクルで、いつも仕事に誘っていただく方が実はMIKAファンだということが何かのタイミングで判明。
 いつか一緒にライブにと盛り上がり、そして日本公演が決まったとき、先行予約ができる英語のサイトを教えてくれたのです。

 グーグル先生にしなだれかかってどうにかメンバー登録を終え…というのも、社会的信用に差し障るので秘密にしていたが、私は英語が読めない。多感な年頃にまったく勉強をしなかったせいで過去分詞などが分からないのだ。いや、それが過去分詞なのか何なのかも分かっていないレベル。それでも英会話ができるのは、独自に編み出した「ガトリング英会話」を使っているためで、つまり知っている単語をとにかく大量に叩きつけて相手がうなずくまでやめないという非常に迷惑な方式を導入しています。ちなみにその英単語は『地獄のコマンドー』などで学んだため、私の英語の先生はチャック・ノリスだと言えましょう。

 話がそれたがとにかくメンバー登録を終え、あとは予約アナウンスを待つばかりだったが、予約開始日が来てもトップページはピクリとも更新されない。ちょうどフランスのテロと同時期で自粛ムードなのかと思いきや、とっくに先行予約は始まっていたことを前述の方より告げられる。なにぃーっ!?
 しかもそのサイトは分かりにくいだけでなく、すべてのブラウザに対応していないか日本のアドレスだとだめなのかで、その方はどうしても受け付けてもらえないのだという。ならば私の出番だ。グーグル先生〜ッ!

 結果、先行予約のページはサイトの階層奥深く素潜りした場所にあった。売る気があるのかないのか。ないのか? 肘に違和感で降板か?

 とブツブツ言っている間にも他のファンたちは先行予約を進めていると思うともう膝から崩れ落ちそうだが、グーグル先生に抱きかかえられるようにヨロヨロと入力を進める。もちろん泣きながら。

 最後は認証のため虫食いクイズになっていたが、そこは楽勝。多くの虫食いクイズがそうだが「飛ばねぇ○はタダの○だ」とくれば確実に「豚」が入るように、MIKAの歌詞の一部を叩きつけるように入力し、大きく出遅れて先行予約を終えた。

 そして手に入れたチケット座席番号、頭文字は「P」。
 A、B、C…16列目かあ〜…と思いきや、NHKホールの前半分の座席はすべてPで、よくよく見るとチケットには「P1」。

 つまり最前列! やったあー! ありがとうグーグル先生! てかあのサイトやっぱ分かりにくすぎ!

 つうわけで最前列で観るMIKAは最高でした。以上です。

 いやいや、MIKAのすばらしさを伝えておくのを忘れていた。ポップな楽曲の良さと幅広い音域(5オクターブとの噂も)を武器に世界で活躍するロンドン在住のシンガー・ソングライター。

 単に聴いて気持ちいいポップな曲でもあるのだが、よくよく聞くと歌詞からはギリギリの自己肯定感と攻撃性が同時に感じられ、人格形成が複雑そうなとこに惹かれる。ピュアな核に悪意のコーティングをしっかり施し、砂糖をまぶしたような邪悪な甘さがある。

 きっと出自のせいだろう。レバノン出身で内乱によりフランスへ、次いでイギリスへ“亡命”。おまけにバイセクシュアル。それで美少年で歌がうまいとくれば完全にイジメ候補生エリート確定だ。

 とはいえ2007年のファーストアルバムはイギリスをはじめヨーロッパ諸国でチャート1位を記録。映画『キック・アス』に楽曲を提供したことでも有名で、マイノリティの世界からの数少ない成功者だ。オネエ枠に似ているが圧倒的にビジュアルが良いのが違い。まあ、汗をかくと頭髪に少々プロブレムは出てきており、そう遠くない未来にハゲとの戦いを強いられるだろう。もしかしたらもう始まっているかもしれない。ちなみに私はハゲは好きです。

 さて、この日は「今日はエレガントなステージにしようね」と最初に言った通り、客席から差し出された花を極上の笑顔で取りエレガントに投げ捨て、ぽっちゃりガールを紳士的にステージに引き上げグランドピアノの上で跳ね踊り、上品に尻をプリプリ振って帰っていった。たぶん大仁田厚をエレガントにしたらこうなる。

 ステージセットの「HEAVEN」と「PARADISE」の電飾の通り、まさに幸せになれるものをかき集めたような空間だった。最高また行きたい。同行したい隠れMIKAファンはご一報を。


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