ルーシュ
己の「カッコよさ」を受け入れている点が素晴らしい。 謙遜や照れが一切ない。
かつてデヴィッド・ボウイが「ジギー」となったように、普段は元気でカラダの強い若者が、自信たっぷりでナルシストな「ルーシュ」となるさまは見事。
200倍返しのフットスタンプはテクニコとは思えない。
CMLLのボディビルコンテストで優勝した経歴から察するに、カラダ作りへの情熱は半端ないのでは。弟のミスティコ2くんにも見習って欲しいところだが、こういう強い兄を持つとイロイロたいへんだろうな。
前日、レイ・エスコルピオンの必殺技に倒れたルーシュだが、借りを返すとばかりにルーシュドライバーをキメた。 後楽園にルーシュのフェロモンが充満した瞬間だった。
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レイ・エスコルピオン
初来日のオッサン。
2日目、会場の空気を自ら盛り上げ、その上昇気流に乗りスパーク。なかなかの風使いだ。
ルーシュを必殺技の「アギホン・モルタル・ベネノ・ネグロ」で仕留めたさまは、まるで獲物を捕まえて毒針で刺すサソリ。それが法律で保護されている動物だったとしても、正当化できるほど会場を味方につける手腕。たぶん黒魔術。
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ミステリオッソ・ジュニア
安定感のあるルード。 客席と対戦相手に向かってワキを叩く仕草は明らかに威嚇のポーズ。 カラダ全体の表現の分かりやすさ、言うなればメキシコの伝統芸能かも。 動いている間中、ずっとしゃべり続けているし、戸惑う会場に「ミステリオソ」コールを執拗に要求する強いハートの持ち主。 「照れ」や「羞恥心」は母親の胎内に忘れてきたに違いない。 悪の道は、この人に任せておけば大丈夫だ。
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エウフォリア
初来日と言えば、このエウフォリア。
とにかくでかい。このボディがあれば、どんな技だって大丈夫だ。
マスクのデザインがいいと思ったら、実はマスク職人でもある。自分のマスクを主に作っているが、新ミスティコやティタンのものも作ったことがあるそうだ。
小柄なテクニコと試合するときの圧倒的な強さが魅力的。両手を大きく広げる逆水平チョップの迫力ときたら。
ブーイングを浴びた時のうろたえる仕草もイイ。 あと、ちょっと技がキマった時の油断する仕草も素晴らしい。「志村うしろ!」ネタの正統なる継承者となれるのではないだろうか。
お父様の名を継いで「ソブレアノJr.」というテクニコだったこともあるそうですが、ルード、天職でしょう。
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ティタン
初来日だが見せ場はバシっと満載。
バランスの良さが素晴らしい。最終日、コーナーポストの上で逆立ちをした際、あわやリング外に転落かと思う際どい場面でも、見事持ち直して技に移行。猛練習と向上心がにじみ出る立ち姿に好感度は急上昇☆
メキシコでの、肩を負傷しながらも成し遂げたアベルノとのタイトル防衛戦。
アベルノの容赦なさも素晴らしいが、ケガしても試合を続けられる技の引き出しと強い心。それが何よりの才能ではなかろうか。どんどん強い人と試合して、もっと輝いて欲しい☆
逆立ちの状態から、相手の首に足をひっかけて投げ飛ばす、一風変わった必殺技は「ティタニカ」というそうです(ドクトル・ルチャ談)。
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ボラドール・ジュニア
いつものキレイなムーンサルトは健在☆
去年のVSソンブラ戦での飛翔合戦はその名の通りの「超人」だったが、今年は「地を這うけもの」な一面も。
「アバター」のキモかわいいコスチュームで、ラ・マスカラのカンパーナを四つん這いでカサカサと逃れた。
ラ・マスカラの間の悪さと相まって、後楽園ホールが戸惑った瞬間であった。
↑このままカサカサとロープに逃れた
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ラ・マスカラ
初日、大事な局面にて、コーナーで足を滑らせる。2年前の悲劇を思い出し凍りついたファン多数。
しかし、最終日に見せた電光石火のカンパーナですべてを帳消しにした。
これこそが必殺技だ。もう飛び技は結構ですので、関節技のアリ地獄を見せてください。
しかしこの人は…暗い宿命を背負っているかのような間の悪さだ。
神は彼にカンパーナを与えたが、大事なものを盗んでいったようだ。たぶん「幸運」を。これは遺伝子とか生まれる星の下とか、人智を超える要因なんで諦めるほかない。ちなみに日本ではタイガーマスク、イケメン時代の飯塚などが同じ物を盗まれています。
彼らに必要なのは練習より黒騎士ブラフォードとの対決ではないだろうか。
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メフィスト
ルードだけど実は何か理由があって悪の道に…という悪の悲哀を醸す素敵ルード。
イメージとしては、『ロストチルドレン』のワン(ロン・パールマン)、『グーニーズ』のスロースなど、コワいけど憎めない大男感。
バットマンの敵役「ベイン」のコスチュームの恐ろしさは秀逸!
隠すべきところを隠さないこのキワドさ!
そしてこのマッチョボディ。42歳とは思えない。
コレが出たらもう終わり、という必殺技「デビルズ・ウイング」にはシビレたぜ。
ところでいつも組んでるアベルノの入場テーマのダサさには昏倒します。ナゼあの曲なんだ…
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アトランティス
「全員が納得する技」を持つ数少ない選手。
今回はケガで欠場の2代目ミスティコのピンチヒッターで来日。
大男をバッタバッタとなぎ倒す「カベルナリア(風車式背骨折り)」3連発、
メフィストの「デビルズウイング」を受けてかーらーの!必殺技「アトランティーダ」など、
見せ場に事欠かなかった脅威の50歳。
このあからさまなヒーロー感、現在やっていいのはアトランティスだけ。
日頃の鍛錬と人間性がにじみ出るカリスマ☆
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ディアマンテ
まだハタチなのにキャリア11年というモンスター。デビューはまさかの9歳。ウォイ9歳って。小学3年生だ。
そしてすくすくと成長し、180cm超の青年に…って勝ち組すぎる。
450度スプラッシュという派手な必殺技を始め、数々の見せ場を持つが、全体像、方向性としてはボンヤリしてませんか?
いったい何になりたいのか、誰を目指してるのか、尋ねてみたいものだ。
いや、まあかっこ良ければなんでもいいんですけどね。
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ドラゴン・ロホ・ジュニア
おシリに「RUDE」の文字がカワイイ、ゲイモテ必至な美ボディのルチャドール。雰囲気のある佇まいと、ドロップキックの美しさを見よ!
邪道さん的なコミカルさがプラスされればもっと輝きそうな美しきルード。
アメコミ柄のマスクを作っちゃうセンスは素晴らしいと思います。
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マキシモ
新日参戦もすっかり定着し、くるりと身を翻すたびに巻き起こる歓声。
パタパタと相手を軽くいなした後、タマちゃんのヒザに乗りカワイさアピールのチームプレーも炸裂で、愛らしさ全開。
安定感を増すオカマぶりにガソリンを注入するのはもちろんタイチくん。
初日、いつも通りタイチのクチビルを奪い、マットに沈めたマキシモだが、3日目はまさかのタイチからの告白とも言うべき熱烈キス!かーらーの、ちょっとハシタナイ攻撃により、愛で倒される逆転劇。
突然の求愛に戸惑うマキシモちゃんの困惑と幸せが、四角いジャングルから大洪水。後楽園ホールが温かい空気であふれた。
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ラ・ソンブラ
技の美しさ、安定感ともにさらに磨きがかかり、完全に主役オーラを身につけた若きスペル・エストレージャ。十字架ポーズからのムーンサルトの美しさには後楽園ホールがどよめいた。私のソンブラは、もう手の届かないところまで行ってしまったようだ。うん、私のモノだったことは一度たりともないよ。
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マスカラ・ドラダ
顔ではなく全身で喜怒哀楽を表現するオトコ、それがこのドラちゃんだ。
来日も9回目ともなると、日本でも認知度が高いようで、日本風の「ドー・ラー・ダ!」コールも起こった。
そして安定感も増している。以前はロープ上での身のこなしの危なっかしさも目立ったが、技の完成度が上がっている。
リングの中から走ってきて、トップロープを踏み越え場外に飛ぶ「ブリージョ・ドラダ」カッコ良かった☆
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