毎週月曜新聞 悪のロゴ
2012年5月14日の月曜日を
お知らせします

『赤ずきんちゃん』で狼が殺されることに納得がいかず、双方が幸せになるラストを捏造したのが初めての妄想だ。
5歳であった。
以来、加入した妄想族を未だに卒業する気配のない私ですが、昨夜から「島流し」ストーリーが止まらない。

小野妹子(拳隋死)の遺伝子を持つサラブレッドであるサンギ・タカムラが青コーナーから登場…
あおりVで使われる「わたの原 八十島かけて漕ぎ出ぬと 人には告げよ 海人の釣り船」のラップバージョン…!
抗争に敗れ島流しにあった彼はこの日、ついに挑戦権を得たのである…
復権をかけてついに今、ゴングが…!

妄想族の困ったところは発作を抑える特効薬がないところだ。

ロバート・A・ハインライン
『宇宙の戦士』

宇宙の戦士 ロバート・A・ハインライン



夏への扉 ロバート・A・ハインライン

『夏への扉』もだいすき。

 主人公ジョニーが「難関(やま)」を越える一節には昏倒した。
 難関とは、肉体的なもののことではない。ジャイロ・ツェペリに言わせれば「オレは納得したいだけだッ」となるであろう、精神的な壁、あるいは勾配のきつい坂道。
 主人公がそれにぶつかった瞬間を見越したように、恩師から便りがとどく。そして思い出した恩師の言葉を以下に引用。

「人間との関連性なしに、いかなる価値も無意味だ。物の価値は常に特定の人間に関連し、完全に個人的なものであり、その人その人によって、その量が異なるものであり…(略)」

 ものの価値は絶対的なものではない…なんとやさしく響く言葉だろうか。

 価値を見いだせるのは、その主観を持つ者が個人的な難関を越えた時であり、逃げ出さずに越えた者だけが価値を見つけられる。
 その難関が他者と比べて「ささやか」かどうかは問題でない。
 そしてそれは確実に自分のチカラとなり、日々に安息をもたらす。

 制作意欲を保つためには、こういう優しい言葉が必要だ。
 私は一介のオタクとして死ぬことになるだろうが、その前に業界の役に立ちたいっすね!はーがんばろがんばろ。
 お察しの通り、私は単純な人間です。

 ところで「宇宙の戦士」で検索をかけると、ロボット好き(正確にはパワードスーツ)には萌え萌えな画像が雪崩を起こすので、ここに警報を発令します。忙しい時はぜったいに検索しないでください。ぜったいに。

MUSE 『HAARP』

MUSE HAARP

 このMUSEのライヴアルバム、ひとことで言うと、格が違う。
 特に"Plug In Baby"の天国への階段を昇っていくかのようなギターリフ。
 短調と長調を行ったり来たりするさまは、まるで不安定な反復横飛び。しかし同時に感じる不思議な落ち着きの理由は、アタマの音を拾うときちんと音階になっているからではないか。天国への階段は古く、脆い。手すりなどない。しかし、すべての人類は、結局そこを目指す。
 英ギター専門誌『Total Guitar』における読者投票(2010年)で、1999年以降のトラックで最も素晴らしいリフと認定されたそうだ(リンク)。ですよねですよね。

 かつて友人がRIDEの"Dreams Burn Down"を「デートをすっぽかされた金曜の夜に延々と聴きたい」と表現したが、それならこの"Plug In Baby"は、職もなく、働く当てもなく金もないが平和な午後に、恋人と抱き合って聴きたい。

 さて、彼の歌声、絶対に著作権侵害からは無縁だろう。愛情余って完コピして歌っても、本人でない限りギャグにしか見えないからだ。それも、真剣にやればやるほどだ。実践した私が言うんだから間違いない。

JOJO 怪文書

 開けるとバラの花びらが溢れだし、その1枚1枚にジョジョのセリフが書き込んである怪文書が届いた。

 なぜ私が誕生日にジョジョを読み直すことがバレている…ッ!
 差出人はまさかの「プーチン」。明らかになりすましとは言え、さすがの諜報力だ。

 この動揺は波紋の呼吸で乗り切るとして、売られた波紋疾走は返さねばなりますまい。くらえ!

ジョジョの奇妙な死に様ランキングッ

 始めに断っておくが、火山に打ち上げられ、大気圏外にて「考えることをやめた」究極生物カーズは、厳密には存命中と思われるためランキングから除外した。同様に、サンタナを体内に抱き自爆するシュトロハイムは、後にドイツ軍の世界一ィィィの科学力を駆使して復活したため除外。
 また、ディオの首をその胸に抱き海に消えたジョナサン、エンポリオに希望を託し自らの因縁に終止符を打つジョリーンなど、主人公は除外した。かっこ良くて当然だからだ。
 絶望の中でなお虚空に拳を突き出すことでジョリーンを助けたエルメェス、死の淵にあるとき最も頼りにされた贖罪のホットパンツなど、女性も除外した。美しくて当然だからだ。
 では、ドウゾ。

10) 剣に刻まれたラック(幸運を)を、自らの血でプラック(勇気を)とし、ジョナサンに贈る黒騎士ブラフォード
9) 波紋の呼吸をして自ら命を絶つストレイツォ
8) 時計を指差し謎の攻撃を見破るヒントを残す、ザ・ワールドに敗れた花京院
7) 「心は生き返った」と天に昇っていくブチャラテイ
6) 吸血ゾンビ馬車戦に敗れ、ジョセフの戦士としての成長を喜びながら風になるワムウ
5) 「ようこそ、男の世界へ」と祝福しながら崩折れるリンゴォ・ロードアゲイン
4) 鎖に体を真っ二つにされ、最終奥義としてパワーの全てをジョナサンに託すツェペリのおっさん

 そして、死に様の玉手箱だった『スティール・ボール・ラン』が完結したことにより、2006年から動いていなかった上位に激震。

3) 「後悔はしていない…」と倒れつつ「姉」の幸せを願うまさかのエネミー、サンドマン
2) ワムウの解毒剤入りピアスを血のシャボンに入れてジョセフに残し、瓦礫の下敷きになるシーザー
1) 「ベッドの上で死ぬなんて期待してなかったさ…帰る所が欲しかっただけさ…」と最期のキザ男をキメるマウンテン・ティム

 マウンテン・ティムを1位にすることには異論もあるだろう。
 しかし彼はチャラい見た目に反して友情に厚く、頼りになる男だ。そしてレースにおいても物語の設定においても、何のタイトルも獲得することがなかった。
 そんな彼が恋にやぶれたうえ、路上で雨に打たれ、プライドを打ち砕かれて死んだのだ。
 ささやかながらここで何か進呈したいというのが、親ゴコロではないだろうか。
 いや、ないか?
 そもそも親じゃないし。

 ちょ、このランキング「(仮)」でおねがいします。


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